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子犬を育てるという事 ~パピートレーニング~ [Pappy Training]

あっという間に10月に入りました。
これでロンドンに越してから約1ヵ月と半月が経ちます。

最近では徐々に仕事の依頼も頂く事が出来、以前よりも実践的にまた本格的に自分の仕事と向き合う事になりました。

現在は特に仔犬(パピー)の悩みについてお聞きする事が多いなと実感しております。

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勝手に僕の車の中に入ってこようとするゲンキンなテリア

実家で飼っていたゴールデンレトリバーダルメシアン、そして現在もすこぶる元気なイングリッシュコッカースパニエル。彼ら計3頭のパピー期を経験していた僕ですが、実際にお客様のパピーを世話する事の大変さは想像以上です。

今改めて、日本それから英語での文献をむさぼるように読んでいます

パピー期のトレーニング、というよりパピーとの生活には「我慢する」という事がどれ程重要かが解ります。

ある程度聞き分けのある犬ではなく、全くもって赤ちゃんである彼らを。当然の様に色々な事に失敗してしまう彼らを。どの様に飼い主は自分をなだめながら、またそれ以上に愛して生活しているのかが解りました。

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正面から撮った写真 この国はこの犬種が結構愛されています

動物行動学の概念から言えば、この時期は仔犬の成長において非常に大切だし、パピーは所謂「オムツをつけている赤ちゃん」の時期だとも言えます。

ですが、当然ながら人々は犬に期待してしまう。

ところがその期待に反して「トイレが理解できず汚される」「何度注意しても同じ失敗を繰り返す」「大切なものを傷付けられる」といった人間にとって非常に我慢の必要な時期だとも言えます。

そこにストレスを溜める事。これもまた、犬にとって悪環境となります。それは、犬が(特に仔犬が)飼い主の表情や感情を多く読み取り、これからの自分の生き方というものを決めているといっても過言ではないからです。

イギリス人はパピー期の時、皆どうしているのだろうか?ふとそんな疑問が浮かびました。これは推測ですが信じられないくらい我慢しているのだろうなと思います。(もしくは、この国ではそれを適当と呼んでいるかも知れません

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公園ではノーリードが全てではありません しっかりとリードをつけて散歩する犬も

「我慢」すると言うよりも、ある意味「パピーだから諦める」という事が非常に大切なのかなと思います。勿論、知識をつける、トレーニングをするという事には熱心だけれども、その他パピーが犯す過ちには非常に寛大な気持ちで望んでいます

そんな心を身につけなければ!と。

先日あった友達のホンコニーズも言っていましたが、ZEN(禅)の心を、ここに来て学ばなければいけませんね。
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問題のある犬を作る飼い主 [Pappy Training]

Tonyのパピークラスに行きました。第5週目。いよいよ終盤です。

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今日のタイトルはDeadly Simpleに。死ぬほど簡単にしました。
なぜなら、これはどうしても知って頭に入れておいて欲しい内容だからです。


パピークラスに行くと多くの事に気付きます。特に始めから最後まで見ていると、明らかな違いとなって現れるから面白いのです。

パピーのみならず(子犬の時は特に重要)犬というものは、飼い主の育て方にとても影響されます。

育て方=しつけ方ではありません。勿論、それも重要な事柄ですがそれだけではありません。

環境

一言でいえば、これです。環境です。それ以外の何物でもありません。

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黒ラブのサシャ。ラブラドールは一般的に賢い犬と言われるケースが多いようです。反対にマリーアンドミーのケースもありますが。(日本でも話題になった映画)

彼女は5回通った今でも、未だにリコール(呼び戻し)が出来ません

他の飼い主(ここが重要 犬ではありません)との違い

・リードを短く持ちすぎ(過剰なストレス)
・短気である
・笑顔がない
・人の話を聞かない(または、自分に都合のいいことだけを聞いている)
・突発的で一般人とかけ離れたアイデアを持っている
・自分の犬が出来る出来ないに対しての想いがある意味強すぎる

非常に問題です。こういった犬が愛護センターに来るケースが多いのも事実です。(勿論全てではありません。)
問題はトレーニング教室に通っているからと言って彼らの生活環境は変えられないと言う事。
勿論、諦められる訳がありません。犬の方向性を決めるのです。でも、誰が「あなたの生き方は間違っている」と指摘できますか?


もう1つ、重要な例を出します。これはとても役に立つ事なので是非覚えておいてください

①What we say to dogs(私達は犬に何を言っているか)②What they hear(犬はどのように聞いているか)という問題です。本当に重要ですので覚えていてください。

下記、2種類の写真の違いをお考え下さい。

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What we say to dogs

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What they hear

写真を見れば、一目瞭然です。要は犬には自分の名前しか聞こえていないという事。

そんなの知ってるよと思った人でも、良かったら普段の生活を思い出してみてください
絶対してない自信がありますか?僕は難しいと思います。これは、例え意識していても難しいことです

問題のある犬を作る飼い主は明らかにこの症状を持ち合わせています。

結局は、誠実でない家庭から問題の犬・子供は生まれてくるのです。断言しても良いと思います。
それだけに犬を飼うには誠実である必要性がでてきます。また、逆に言うと犬が「誠実に生きなさいよ」と教えてくれているのです
大自然に触れたり、動物に触れると癒される感じというのは、結局彼らが自分の中心を捉えるからなのです

少し強い言い方になりましたが、だからこそ犬のことが本当に好きな人には素晴らしい人が多いのだと考えています。

必要な事は、パピーに愛される人格や性格を持つ事。犬を診ると貴方の生活スタイル・人格が一発で解かります。

子犬(パピー)は貴方、そして貴方の家族の全てから学んでいるという事を覚えていてください。

パピー(仔犬)の社会化【SOCIALIZATION OF YOUR PUPPY】 [Pappy Training]

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参加していたクラスで一番お気に入りだったAlby

先日、Dog Behaviourist長のJulieの元にメールが来て

「Tonyが新しいパピークラスが始まるから、又おいでと招待してくれているわよ。」
「プラス、来週末に行われるRally-Oにも参加しにおいで、ですって。やったわね。」

との事だそうです。
とりあえずとても嬉しいです。また、近くで彼のトレーニングスタイルを見れる事はかなり勉強になります。

そんなメールに嬉しくなり、思わず頂いていたパピークラスの参考書を翻訳することにしました。
日本語にして保存しておけば、後々自分でテクニックを見なおしたい時にでも使えると思ったからです。

取り掛かるまでのエンジン点火は非常に遅い方ですが、点火した後は早い。
英語だけの文章をひたすら読み、パソコンに翻訳した文章を書き記していく。
犬の事だから、意外に楽しみながら出来ました。その為、午後は外出せずに部屋にこもりっきり。

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引き続き御贔屓のAlby

その中で、こういった章がありました。

SOCIALIZATION OF YOUR PUPPY
【パピー(仔犬)の社会化】

という項目です。

1ページ丸々、上から下まで「Experience」という項目に分けられ文字が羅列してあります。
その横にはweek1~6まで、各週に何を経験したかをチェックできるようにしてあります。

日本のパピークラスでの社会化は見たこともありませんし、勿論受講した事も教えた事もありませんからその内容はわかりませんが、ここにイギリスならではの物・また面白い項目があり思わず笑ってしまいました。


Adult,Babies,Children.......

Sun glasses?

Adult dogs, Puppies, Cats......

Sheep? Cattle? Horses?

Shops, Markets......

Gardencentres? Car boot sales? Fetes?

Schools, Vets......

Pubs? Barbecues?

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またまた、Alby。イギリスのゴールデンは格別可愛い


外国の方(西洋人は特に)は良くサングラスをかけます。でも、日本の若い女の子もかけてるから必要かも。
羊・牛・馬は日本の都会では出逢う確率や方法を考えるだけでも難しいです。
ガーデンセンターや青空市場、祭り…。確かに、イギリスではそこら中にあるけど、日本では…。

極めつけはパブにバーベキュー。純日本人にとってパブは、ドラゴンクエストの世界ではないでしょうか。


それでも、これ以外にもまだまだリストアップされています。
要はパピーの時に、出来るだけ多い環境・人・物に遭遇してなれておいた方が良いよという訳です。

先日記した「ホームレスと犬」の巻でも述べたとおり、社会化は日本の犬文化に一番必要なレッスンです。http://takuyadoglovers.blog.so-net.ne.jp/2010-04-06
パピークラスに集まるだけでなく、積極的に自ら飼い主と愛犬で外にでて習慣化してくださいという内容でした。

面白いけど非常に大切な部分。勿論、パピーだけでなく成犬になってからでも大切な事ですので、是非今日からでも実践してみてください。

イギリスの仔犬トレーニングクラス ~第3回目~ [Pappy Training]

イギリスに来た一つの理由は、「何故、イギリス人は犬との関係作りが上手いのか?」という疑問でした。犬だけでなく、動物(特に馬など)に対しての付き合い方が他の国より長けている。その理由は、「犬とどう関わりたいか?」という姿勢に加えて、それを叶える為に発達したトレーニングの成果なのです。

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イギリスの犬事情を知る上で、大変勉強になっているTony OrchardのPappy Classも、これで第3回目を迎えました。

1回目、2回目の基本的なしつけから少し発展し、第3回目の最後にはドッグダンスでの基本にもなっている「Heel Work」の練習とトレーニングです。ノーリードが当たり前のイギリスにおいて、飼い犬が誰か他の人に噛み付いたり吠えたり、また他の犬と問題を起こしてしまう事は軽い「一家の恥」なのです。「Heel Work」というコントロールの基本を犬と共に学ぶ事で、犬と飼い主の絆を紡ぎながら楽しい散歩が実現しています。

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まずは、先週学んだ「OFF」コマンド、これの復習から始まります。

①「SIT」→「OFF」
②「SIT」→「OFF」をして直ぐにおやつをあげずに、待たせる時間を1秒・2秒・3秒と伸ばしていく。
③「DOWN」→「OFF」をして直ぐにおやつをあげずに、待たせる時間を1秒・2秒・3秒と伸ばしていく。

「我慢」=「コントロール」が基本の一つです。犬が使役犬として使われてきた歴史が証明するのは、犬が飼い主の要望に忠実に従う事に対して他の動物より長けているからです。

おやつを使うことによって、集中力とその効果は早まります。(決してそれが全てではありません。)信頼関係が一度出来れば、その後は飼い主の要望に従う事が犬の幸福にまでなります。

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「OFF」コマンドによる『自分の欲求<飼い主の要望』の方程式を作れれば、どのような状況でも対応できますよね。

【家の内外で考えられうる状況と欲求】
・他の犬が走り回っている(または、吠えている)→一緒に遊びたい欲求
・知らない人が家に入ってくる(または、出ていく)→状況を把握したい欲求
・落ちた美味しそうなもの(家の中、外関わらず)→単純な食欲
などなど

飼い主が居ない時でも、しっかりとトレーニングが出来ていれば、常にその状況を犬自身が判断し行動します。盲導犬や聴導犬などが良い例ですよね。彼らは人に関わらずしっかり仕事をします。(もちろんストレスや幸せの部分は飼い主や人次第という所は否めません。)

「OFF」コマンドの1つが出来るか出来ないかだけでもその犬との可能性は大きく変化すると考えられれば、やはりPappy Trainingがどれほど重要かという事がわかりますね。

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【Orchard夫妻の要 Jenny Orchardです】

その他、第3回目には他の人に触られるという事に慣れるように【Hand Touch Training】を行いました。

獣医を始め、飼い主の家族、友人、またはドッグトレーナーなど「犬」という動物は「人の生活」に深く関わりこんでいるが為に、多くの「他人」に触られてしまいます。

日本で見た現状で一番困っている様子だったのが、まさしくこれです。

・他の人に触らせない。(または噛む)
・獣医を噛んで、獣医が診断を嫌がる。

逆のパターンもありますよ。
こちらは一見犬にとってはHappyですが、マナーを知らないと…

・他の人の服に向かってジャンプ。汚す事に生きがいを感じる。
などなど

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【Hand Touch Training】は、至ってシンプルです。

参加している飼い主と犬を交換し、触ってもらいましょうというもの。最後にはしっかりとおやつをあげて、それが悪いものではないと犬に教えてあげるのがこのレッスンです。

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最後は【Heel Work】のお手本とその行い方について。

「SIT」の状態から「Heel」と号令を掛けつつ犬と共に歩く。横について歩ければおやつ。そうでなければ、何もしない。これの繰り返しです。※勿論、現場では細かく色々と説明しています。でも、大切なのはこの基本です。

「え?それだけ?」と僕も思いましたが、どうやらそれだけの様です。

犬が勘違いしてはいけないように、飼い主が「Heel」について明確な基準を持っていないとダメですが、基本的にはこれだけ。

改めてドッグトレーニングは、「根気」と「忍耐」が大切だと思い知りました。

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第3回はここまで。何事も基本が大切

「SIT」「DOWN 」「STAND」が出来てからの「OFF」と「TAKE IT」。それが出来てからの「Heel Work」。「Heel Work」が完璧に出来てからの「Dog Dance」。道のりは長いです。その分、奥も深いですよね

飼い主も楽しみながら「Pappy Training」頑張りましょう!

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Cruftsのご報告

・来週の木曜日から日曜日の4日間、バーミンガムのNEC会場にて犬の祭典「Crufts」がいよいよ開催されます。僕も参加ではないですが、訪問できる事になりましたので、もしお越しの方が居ればお知らせくださいませ。恐らく金曜日は1日中いる予定です。是非、お逢いしましょう!

イギリスの仔犬トレーニングクラス ~第2回目~ [Pappy Training]

毎週月曜日から木曜日の夕方、Tony Orchard Dog TrainingではPappy Classが行われています。先週の木曜日はその第2回目のクラスでした。

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【大好きなゴールデン・レトリバーのPappy】

第2回目ということもあってか、会場の雰囲気は幾分和やかになっていました。飼い主・犬と共に会場に慣れ、また飼い主同士の会話・犬同士のコミュニケーションも盛んに行われています。Pappy Trainingにおいて、一番の恩恵は他の犬・知らない人・そして同期が出来ること。そうすれば犬同士の社会化は勿論、困ったときの相談も出来ますよね。

開始10分程は会場の空気をさらに暖めるために、仔犬を一匹一匹オフ・リードにさせその様子を見ます。とはいえ、厳しいときは厳しいのが「Tony流」。その後、直ぐに飼い主に先週出していた課題のチェックが始まります。

Sit/Down/Standの3号令。多くの犬が出来ている中、完璧ではないコンビもあるのでそういった方たちに細かいアドバイスを与えてあげます。

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【Pappy Trainingの様子】

Pappyだけでなく、基本的なDog Trainingの要は一日一回でもいいので、必ず毎日続けること。犬が日常のありとあらゆる事から学んでいるのに対し、その分忘れることも随分早いようです。特にPappyの時期には、飼い主を飼い主としっかり認識できる様に、毎日のコミュニケーションが欠かせません。ベーシックなコマンドの繰り返しは、一番大切な「絆」を紡ぐのにも非常に重要なことです。

簡単に見える3号令。これだけでも、奥はかなり深いようです。完璧にできているかたできないかだけでなく、その号令の掛け方、声のトーン、ハンド・シグナル、表情、犬が飼い主の号令に集中しているのか、もしくはエサに釣られているだけなのか…。

ところが、飼い主によって十人十色の出来ばえ。また、教えたDog Trainerは同じでも、それぞれの解釈の違い・環境の違いからそのやり方もバラバラ。(勿論、教えるトレーナーによっても十人十色です

中には、大きく声を荒げて「Siiittt!!!Sit Sit Sittt!!」という飼い主さんもいました。犬は「鼻が利く」のは有名ですが、その次に「耳も良い」んです。小さい声で「Sit」と言っても、十分犬には聞こえているんです。犬のテンションが飼い主に向いている限りは、声を出さなくても表情やハンド・シグナルだけでも号令はかけれます。

日本で見た失敗の光景は「おすわり」を連発すること。しなかったら段々大きく叫ぶこと。「おすわり」の号令のはずが、段々「すわれ!」「おすわりしなさい!」「なんで、おすわりしないの!」「この子ったらもう、すいませんね~」になってしまうこと。

あくまで「Sit」の号令は、日本では「お座り」です。以外に多くのこと話してしまいがちですが、会話と号令の違いはここです。テンションを要求し、1回の号令でしっかりさせる。これが出来るかどうかが、実は「犬との絆」の問題なのです。

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【ダミー犬を使ってのTonyのレッスン。説得力あります。】

イギリス流のトレーニング手法では、リワードと言われるおやつを多々使います。賛否両論ありますが、イギリスでも良く理解したトレーナーはトレーニングにおいて使うリワードの量は、最終的に少なくしていきます。リワードではなく、飼い主との信頼の蓄積により、号令に従わせる。トレーニングだけでなく、普段の生活から信頼を蓄積していく。この作業が上手く出来るトレーナーの犬は、まったくもって美しい犬です。

Pappyの時期からしっかりトレーニングし、そのリワードの量も変えていく。第2回目以降は号令の数を増やし(Sit/Down/Standを組み合わせるということ)、それに対するリワードを少なくすることもトレーニングに課せられていました。

さて、最後は「子犬の噛み癖」についての直し方。イギリスでは「Take it!」と「Off」を使いこなして、犬に学習させていきます。

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【実際の犬を使用してのレッスン。正しいトレーニングを施すと犬も直ぐ理解する。】

おもちゃで遊ぶときも、リワードを与えるときも絶対の基本は「飼い主がその権利を握っている事」。おもちゃやおやつは、「犬のものでは無い」ということ。これがトレーニング、そして日常の生活をお互い穏やかに暮らす為のコントロールです。

Take It」で飼い主から犬へ、おもちゃやリワードを与えます。

Off」で、犬が自らそれらへの執着心を捨て、飼い主の号令に従い、離すのを待ちます。

仔犬は号令を知りません。ですから、非常に難しいですが、偶然その様な状態になるまで待つのです。

「Take it」は簡単ですね。犬が欲しいリワードやおもちゃを与える時に言う。そうすれば、犬は「Take it」は、食べても良い、持って行っても良い号令だと理解します。

反対に「Off」は非常に難しい。欲しいものを自然な形で止めるまで辛抱します。そして、「Off」という号令と共に止めたら直ぐにその事が良いことだと判断させる為にリワード。ここらもタイミングが命です。写真の犬は3回ほどすれば学習していました。凄い…。

「Off」の号令は非常に大切です。例えば、誰かが来訪したとき、街中で友達にあったとき、犬が何かに執着したとき、すべての号令は「Off」これのみです。

先述したように「止め」なら「止め」。「あかん!」「駄目!」「もう、なんで!」「やめてよー」「ひっぱらんといて」(大阪弁はあきませんよ)は、「止め」です。一つ何でもいいですが、分かりやすい号令を決めたら、それを突き通してください。犬の為でもあり、飼い主の為でもある非常に重要なことです。

ここまでが、第2回目のレッスン。Pappyながらレベルが高いことに圧巻でした。こういったことをイギリスでは、当たり前にしている。そうすれば犬が大きくなった時に、賢いなぁと思う理由もわかりますね。

大切なのは出来る限り毎日繰り返すこと。「犬との絆」大事にしましょう!

イギリスの仔犬トレーニングクラス [Pappy Training]

昨年からお世話になっている「Tony Orchard Dog Training」に訪問してきました。相変わらずの笑顔を持ってご夫婦で挨拶してくださり、快くパピークラスへの参加を促して頂きました。

このご縁もBlue CrossのJulieのお蔭で繋げて頂き、良い人の環が良い道へと歩ませてくれるのだなと実感しております。犬とまっすぐに接することで、犬からの信頼を得るのと同じように、人に対しても誠実であることで自分を磨くことが出来るのだと思います。だからこそ、Dog BehaviouristやDog Trainerという仕事は、その行い方次第で自己の成長にも大きく貢献することができます。自分に対して(または犬の前での自分)常に誠実であることが必要とされており、そのような仕事を通して自己成長・自己浄化が出来る素晴らしい仕事だと思うのです。

Tony Orchardは、そういった考えを肯定させてくれる人物です。スキルだけでなく、人間としてとても尊敬でき、信頼できるDog Trainerです。「せっかくならそういった人に学びたい」この思いがまさにイギリスで実現しようとしています。

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パピークラスは午後7時から。大体30分ほど前からぞろぞろと人がやって来て、受付が始まります。Orchard夫妻のコンビネーションは本当に素敵。段取りよく夫婦で役割を押さえて、しっかりと飼い主をケアしています。犬のトレーニングだけでなく、しっかりしたDog Trainerからは、こういった思いやりやサービスというものを多く学ぶことが出来るのです

ベーシックな説明。犬の社会化。犬同士の行動をみる。色んな犬がいる。その一匹一匹をしっかり見て、それぞれにアドバイスを与える。それだけでなく全体を楽しませるようにコントロールする。でも、大事なところはしっかりと伝える。

「あっ」と言う間に1時間が経ちました。一番最初のクラスながら、学ぶところの多いレッスンでした。

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昨年日本に帰国する前にも感じたことですが、Tony Orchardが素晴らしい点はそのHumourのセンスとアドバイスの的確さと俊敏性にあります。これは、長年Dog Trainingに携わっていないと出来ないことであり、極端に言えばDog Trainingを教えることは誰にでも出来ることだと思います。しかし、満足したレッスンを行うにはこの熟練度が必要になると思うのです。それを得るにはやはり犬に対して、その問題やしつけ方に対して誠実で真剣でなければいけないのです

改めて、「Thank you so much!」 やっぱりDog Trainingは面白いですね!
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