イギリスの仔犬トレーニングクラス ~第2回目~ [Pappy Training]
毎週月曜日から木曜日の夕方、Tony Orchard Dog TrainingではPappy Classが行われています。先週の木曜日はその第2回目のクラスでした。
【大好きなゴールデン・レトリバーのPappy】
第2回目ということもあってか、会場の雰囲気は幾分和やかになっていました。飼い主・犬と共に会場に慣れ、また飼い主同士の会話・犬同士のコミュニケーションも盛んに行われています。Pappy Trainingにおいて、一番の恩恵は他の犬・知らない人・そして同期が出来ること。そうすれば犬同士の社会化は勿論、困ったときの相談も出来ますよね。
開始10分程は会場の空気をさらに暖めるために、仔犬を一匹一匹オフ・リードにさせその様子を見ます。とはいえ、厳しいときは厳しいのが「Tony流」。その後、直ぐに飼い主に先週出していた課題のチェックが始まります。
Sit/Down/Standの3号令。多くの犬が出来ている中、完璧ではないコンビもあるのでそういった方たちに細かいアドバイスを与えてあげます。
【Pappy Trainingの様子】
Pappyだけでなく、基本的なDog Trainingの要は一日一回でもいいので、必ず毎日続けること。犬が日常のありとあらゆる事から学んでいるのに対し、その分忘れることも随分早いようです。特にPappyの時期には、飼い主を飼い主としっかり認識できる様に、毎日のコミュニケーションが欠かせません。ベーシックなコマンドの繰り返しは、一番大切な「絆」を紡ぐのにも非常に重要なことです。
簡単に見える3号令。これだけでも、奥はかなり深いようです。完璧にできているかたできないかだけでなく、その号令の掛け方、声のトーン、ハンド・シグナル、表情、犬が飼い主の号令に集中しているのか、もしくはエサに釣られているだけなのか…。
ところが、飼い主によって十人十色の出来ばえ。また、教えたDog Trainerは同じでも、それぞれの解釈の違い・環境の違いからそのやり方もバラバラ。(勿論、教えるトレーナーによっても十人十色です)
中には、大きく声を荒げて「Siiittt!!!Sit Sit Sittt!!」という飼い主さんもいました。犬は「鼻が利く」のは有名ですが、その次に「耳も良い」んです。小さい声で「Sit」と言っても、十分犬には聞こえているんです。犬のテンションが飼い主に向いている限りは、声を出さなくても表情やハンド・シグナルだけでも号令はかけれます。
日本で見た失敗の光景は「おすわり」を連発すること。しなかったら段々大きく叫ぶこと。「おすわり」の号令のはずが、段々「すわれ!」「おすわりしなさい!」「なんで、おすわりしないの!」「この子ったらもう、すいませんね~」になってしまうこと。
あくまで「Sit」の号令は、日本では「お座り」です。以外に多くのこと話してしまいがちですが、会話と号令の違いはここです。テンションを要求し、1回の号令でしっかりさせる。これが出来るかどうかが、実は「犬との絆」の問題なのです。
【ダミー犬を使ってのTonyのレッスン。説得力あります。】
イギリス流のトレーニング手法では、リワードと言われるおやつを多々使います。賛否両論ありますが、イギリスでも良く理解したトレーナーはトレーニングにおいて使うリワードの量は、最終的に少なくしていきます。リワードではなく、飼い主との信頼の蓄積により、号令に従わせる。トレーニングだけでなく、普段の生活から信頼を蓄積していく。この作業が上手く出来るトレーナーの犬は、まったくもって美しい犬です。
Pappyの時期からしっかりトレーニングし、そのリワードの量も変えていく。第2回目以降は号令の数を増やし(Sit/Down/Standを組み合わせるということ)、それに対するリワードを少なくすることもトレーニングに課せられていました。
さて、最後は「子犬の噛み癖」についての直し方。イギリスでは「Take it!」と「Off」を使いこなして、犬に学習させていきます。
【実際の犬を使用してのレッスン。正しいトレーニングを施すと犬も直ぐ理解する。】
おもちゃで遊ぶときも、リワードを与えるときも絶対の基本は「飼い主がその権利を握っている事」。おもちゃやおやつは、「犬のものでは無い」ということ。これがトレーニング、そして日常の生活をお互い穏やかに暮らす為のコントロールです。
「Take It」で飼い主から犬へ、おもちゃやリワードを与えます。
「Off」で、犬が自らそれらへの執着心を捨て、飼い主の号令に従い、離すのを待ちます。
仔犬は号令を知りません。ですから、非常に難しいですが、偶然その様な状態になるまで待つのです。
「Take it」は簡単ですね。犬が欲しいリワードやおもちゃを与える時に言う。そうすれば、犬は「Take it」は、食べても良い、持って行っても良い号令だと理解します。
反対に「Off」は非常に難しい。欲しいものを自然な形で止めるまで辛抱します。そして、「Off」という号令と共に止めたら直ぐにその事が良いことだと判断させる為にリワード。ここらもタイミングが命です。写真の犬は3回ほどすれば学習していました。凄い…。
「Off」の号令は非常に大切です。例えば、誰かが来訪したとき、街中で友達にあったとき、犬が何かに執着したとき、すべての号令は「Off」これのみです。
先述したように「止め」なら「止め」。「あかん!」「駄目!」「もう、なんで!」「やめてよー」「ひっぱらんといて」(大阪弁はあきませんよ)は、「止め」です。一つ何でもいいですが、分かりやすい号令を決めたら、それを突き通してください。犬の為でもあり、飼い主の為でもある非常に重要なことです。
ここまでが、第2回目のレッスン。Pappyながらレベルが高いことに圧巻でした。こういったことをイギリスでは、当たり前にしている。そうすれば犬が大きくなった時に、賢いなぁと思う理由もわかりますね。
大切なのは出来る限り毎日繰り返すこと。「犬との絆」大事にしましょう!
【大好きなゴールデン・レトリバーのPappy】
第2回目ということもあってか、会場の雰囲気は幾分和やかになっていました。飼い主・犬と共に会場に慣れ、また飼い主同士の会話・犬同士のコミュニケーションも盛んに行われています。Pappy Trainingにおいて、一番の恩恵は他の犬・知らない人・そして同期が出来ること。そうすれば犬同士の社会化は勿論、困ったときの相談も出来ますよね。
開始10分程は会場の空気をさらに暖めるために、仔犬を一匹一匹オフ・リードにさせその様子を見ます。とはいえ、厳しいときは厳しいのが「Tony流」。その後、直ぐに飼い主に先週出していた課題のチェックが始まります。
Sit/Down/Standの3号令。多くの犬が出来ている中、完璧ではないコンビもあるのでそういった方たちに細かいアドバイスを与えてあげます。
【Pappy Trainingの様子】
Pappyだけでなく、基本的なDog Trainingの要は一日一回でもいいので、必ず毎日続けること。犬が日常のありとあらゆる事から学んでいるのに対し、その分忘れることも随分早いようです。特にPappyの時期には、飼い主を飼い主としっかり認識できる様に、毎日のコミュニケーションが欠かせません。ベーシックなコマンドの繰り返しは、一番大切な「絆」を紡ぐのにも非常に重要なことです。
簡単に見える3号令。これだけでも、奥はかなり深いようです。完璧にできているかたできないかだけでなく、その号令の掛け方、声のトーン、ハンド・シグナル、表情、犬が飼い主の号令に集中しているのか、もしくはエサに釣られているだけなのか…。
ところが、飼い主によって十人十色の出来ばえ。また、教えたDog Trainerは同じでも、それぞれの解釈の違い・環境の違いからそのやり方もバラバラ。(勿論、教えるトレーナーによっても十人十色です)
中には、大きく声を荒げて「Siiittt!!!Sit Sit Sittt!!」という飼い主さんもいました。犬は「鼻が利く」のは有名ですが、その次に「耳も良い」んです。小さい声で「Sit」と言っても、十分犬には聞こえているんです。犬のテンションが飼い主に向いている限りは、声を出さなくても表情やハンド・シグナルだけでも号令はかけれます。
日本で見た失敗の光景は「おすわり」を連発すること。しなかったら段々大きく叫ぶこと。「おすわり」の号令のはずが、段々「すわれ!」「おすわりしなさい!」「なんで、おすわりしないの!」「この子ったらもう、すいませんね~」になってしまうこと。
あくまで「Sit」の号令は、日本では「お座り」です。以外に多くのこと話してしまいがちですが、会話と号令の違いはここです。テンションを要求し、1回の号令でしっかりさせる。これが出来るかどうかが、実は「犬との絆」の問題なのです。
【ダミー犬を使ってのTonyのレッスン。説得力あります。】
イギリス流のトレーニング手法では、リワードと言われるおやつを多々使います。賛否両論ありますが、イギリスでも良く理解したトレーナーはトレーニングにおいて使うリワードの量は、最終的に少なくしていきます。リワードではなく、飼い主との信頼の蓄積により、号令に従わせる。トレーニングだけでなく、普段の生活から信頼を蓄積していく。この作業が上手く出来るトレーナーの犬は、まったくもって美しい犬です。
Pappyの時期からしっかりトレーニングし、そのリワードの量も変えていく。第2回目以降は号令の数を増やし(Sit/Down/Standを組み合わせるということ)、それに対するリワードを少なくすることもトレーニングに課せられていました。
さて、最後は「子犬の噛み癖」についての直し方。イギリスでは「Take it!」と「Off」を使いこなして、犬に学習させていきます。
【実際の犬を使用してのレッスン。正しいトレーニングを施すと犬も直ぐ理解する。】
おもちゃで遊ぶときも、リワードを与えるときも絶対の基本は「飼い主がその権利を握っている事」。おもちゃやおやつは、「犬のものでは無い」ということ。これがトレーニング、そして日常の生活をお互い穏やかに暮らす為のコントロールです。
「Take It」で飼い主から犬へ、おもちゃやリワードを与えます。
「Off」で、犬が自らそれらへの執着心を捨て、飼い主の号令に従い、離すのを待ちます。
仔犬は号令を知りません。ですから、非常に難しいですが、偶然その様な状態になるまで待つのです。
「Take it」は簡単ですね。犬が欲しいリワードやおもちゃを与える時に言う。そうすれば、犬は「Take it」は、食べても良い、持って行っても良い号令だと理解します。
反対に「Off」は非常に難しい。欲しいものを自然な形で止めるまで辛抱します。そして、「Off」という号令と共に止めたら直ぐにその事が良いことだと判断させる為にリワード。ここらもタイミングが命です。写真の犬は3回ほどすれば学習していました。凄い…。
「Off」の号令は非常に大切です。例えば、誰かが来訪したとき、街中で友達にあったとき、犬が何かに執着したとき、すべての号令は「Off」これのみです。
先述したように「止め」なら「止め」。「あかん!」「駄目!」「もう、なんで!」「やめてよー」「ひっぱらんといて」(大阪弁はあきませんよ)は、「止め」です。一つ何でもいいですが、分かりやすい号令を決めたら、それを突き通してください。犬の為でもあり、飼い主の為でもある非常に重要なことです。
ここまでが、第2回目のレッスン。Pappyながらレベルが高いことに圧巻でした。こういったことをイギリスでは、当たり前にしている。そうすれば犬が大きくなった時に、賢いなぁと思う理由もわかりますね。
大切なのは出来る限り毎日繰り返すこと。「犬との絆」大事にしましょう!
2010-02-23 19:50
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コメント(2)
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めちゃ勉強になります。
今、ちょうどその時期なので・・。
参考にさせてもらいます!
by あつ (2010-02-26 23:20)
あつさん
コメント毎度有難う御座います!
ローマは一日にして成らず!失敗しても怒るのをこらえて、まずは飼い主が我慢強くTRYし続けましょう!
でも、日本で本当に毎日実践できてたら結構注目集めれる犬になると思いますよ!
by takuyashimomura (2010-03-02 03:09)