犬と共に遊ぶということ ~アジリティで感じることの出来る楽しさと幸せとは~ [Dog Training]
イギリスのドッグトレーニングは、夏になると通常のレッスンからガンドッグトレーニング・アジリティ・オビーディエンスと様々な犬と出来るスポーツ競技に移行する事がある。
それは残念ながら、この国では今この季節でしか出来ない事が山ほどあるから。イギリスの夏は非常に短く、また晴天ともなれば犬好きだけに留まらず多くの人々がこぞって外へ遊びにいくようなものです。
スコットランドなど北に上がると、その様子はより顕著に現れシューティングのシーズンや遊べる時期についても限りが出てくる。すなわちイギリスではスキルのあるドッグトレーナーはこの時期色々な事に追われ、忙しい毎日を送っているとも言えるでしょう。
【アジリティトレーニングをする時のパドックの様子】
「アジリティ」というスポーツは僕が幼少期の頃から興味があって、いずれ「動物と何かスポーツしたいなぁ」と考えていた時に調べていた事を覚えています。
結局は「乗馬」という幾分メジャーな(アジリティに比べ)スポーツを選んだけれども、ペット先進国イギリスでこのアジリティを生で体験できたのは良い経験になりました。
この競技、犬好きの方ならご存知だと思いますが、トンネルをくぐったり、並べられたポールを左右に駆け抜けたり、またハードルをジャンプしたり狭い幅の高所を歩かせたりと見所がたくさんです。結果的にはミスすることなくタイムで決める競技ですが、それ以上に僕が感じた魅力は、この競技は「ペットと行うには最適のトレーニングかも知れない」ということでした。
【トンネルをくぐる際、反対方向からサポートしてやることで犬の恐怖心を取り除き慣れさせる】
「オビーディエンス(服従)」「ドッグダンス」といった競技には、実は犬は納得してレッスンできてないんじゃないかと思う所が多々あるような気がします。それは、やはり人間主体であるということと、結局は犬自身が本来したくないことをさせている様な雰囲気があるからです。
勿論、乗馬のドレッサージュ(馬場馬術)の様にプロ級になれば馬も犬も楽しんでいるように見えないでもない。でも、馬も犬も何かその先に得られる報酬がないとその様な芸当を好き好んでやるかというとそうじゃない気がしてました。
アジリティには様々なセクションがあって、それこそ犬が怖がりそうな高所渡り。狭い場所でのダウンステイ。また、先の見えないトンネルをくぐる。などありますが、慣れてくると犬が楽しんでいるように見えました。勿論、最初はリワードなしではトレーニングできませんが、犬が数々のセクションを理解してくれると自ら次々とこなしていっている。中には飼い主がそれをしなくても良いといっているのに、先走ってそのセクションに突入してしまう犬もいたりして。
この違いは非常に大きいと思います。犬が楽しそうに幸せそうに自ら動いている。だから、見ているほうも楽しくなるし凄いなぁと思えるスポーツだと感じました。
【ハードルを飛ぶシュナウザーとその飼い主】
また、アジリティは普段のトレーニングと違った魅力があります。
それは成功と失敗が非常に明確であるということ。
例えば、ハードルをジャンプした犬がいてポールを落としてしまった。犬自身がそれは駄目だとわかる要素がobviously(かなり明確に)判断できます。そういう時はリワードを与えなければ良い。反対にしっかり飛べた時は、しっかりと褒めてあげると良い。
犬がわかりやすいというより、人が理解しやすいのかも知れません。トレーニングにおいて、飼い主自身が1つのルールにのっとり白黒をつけることはとてもとても大切な要素の1つなのです。
【高所系のセクションには飼い主の協力が絶対必要 後押しはトレーニングにおいて強力】
写真では上手く写っていませんが、実際飼い主達も非常に楽しそうにレッスンを受けていました。これが犬にとって何処まで素晴らしい効果を与えるか。いつもブログを見てくださっている方ならご理解頂けると思います。
ポジティブなトレーニングで、ポジティブに犬と飼い主の絆を作っていく。今回もまた面白い気付きを得た気がします。
それは残念ながら、この国では今この季節でしか出来ない事が山ほどあるから。イギリスの夏は非常に短く、また晴天ともなれば犬好きだけに留まらず多くの人々がこぞって外へ遊びにいくようなものです。
スコットランドなど北に上がると、その様子はより顕著に現れシューティングのシーズンや遊べる時期についても限りが出てくる。すなわちイギリスではスキルのあるドッグトレーナーはこの時期色々な事に追われ、忙しい毎日を送っているとも言えるでしょう。
【アジリティトレーニングをする時のパドックの様子】
「アジリティ」というスポーツは僕が幼少期の頃から興味があって、いずれ「動物と何かスポーツしたいなぁ」と考えていた時に調べていた事を覚えています。
結局は「乗馬」という幾分メジャーな(アジリティに比べ)スポーツを選んだけれども、ペット先進国イギリスでこのアジリティを生で体験できたのは良い経験になりました。
この競技、犬好きの方ならご存知だと思いますが、トンネルをくぐったり、並べられたポールを左右に駆け抜けたり、またハードルをジャンプしたり狭い幅の高所を歩かせたりと見所がたくさんです。結果的にはミスすることなくタイムで決める競技ですが、それ以上に僕が感じた魅力は、この競技は「ペットと行うには最適のトレーニングかも知れない」ということでした。
【トンネルをくぐる際、反対方向からサポートしてやることで犬の恐怖心を取り除き慣れさせる】
「オビーディエンス(服従)」「ドッグダンス」といった競技には、実は犬は納得してレッスンできてないんじゃないかと思う所が多々あるような気がします。それは、やはり人間主体であるということと、結局は犬自身が本来したくないことをさせている様な雰囲気があるからです。
勿論、乗馬のドレッサージュ(馬場馬術)の様にプロ級になれば馬も犬も楽しんでいるように見えないでもない。でも、馬も犬も何かその先に得られる報酬がないとその様な芸当を好き好んでやるかというとそうじゃない気がしてました。
アジリティには様々なセクションがあって、それこそ犬が怖がりそうな高所渡り。狭い場所でのダウンステイ。また、先の見えないトンネルをくぐる。などありますが、慣れてくると犬が楽しんでいるように見えました。勿論、最初はリワードなしではトレーニングできませんが、犬が数々のセクションを理解してくれると自ら次々とこなしていっている。中には飼い主がそれをしなくても良いといっているのに、先走ってそのセクションに突入してしまう犬もいたりして。
この違いは非常に大きいと思います。犬が楽しそうに幸せそうに自ら動いている。だから、見ているほうも楽しくなるし凄いなぁと思えるスポーツだと感じました。
【ハードルを飛ぶシュナウザーとその飼い主】
また、アジリティは普段のトレーニングと違った魅力があります。
それは成功と失敗が非常に明確であるということ。
例えば、ハードルをジャンプした犬がいてポールを落としてしまった。犬自身がそれは駄目だとわかる要素がobviously(かなり明確に)判断できます。そういう時はリワードを与えなければ良い。反対にしっかり飛べた時は、しっかりと褒めてあげると良い。
犬がわかりやすいというより、人が理解しやすいのかも知れません。トレーニングにおいて、飼い主自身が1つのルールにのっとり白黒をつけることはとてもとても大切な要素の1つなのです。
【高所系のセクションには飼い主の協力が絶対必要 後押しはトレーニングにおいて強力】
写真では上手く写っていませんが、実際飼い主達も非常に楽しそうにレッスンを受けていました。これが犬にとって何処まで素晴らしい効果を与えるか。いつもブログを見てくださっている方ならご理解頂けると思います。
ポジティブなトレーニングで、ポジティブに犬と飼い主の絆を作っていく。今回もまた面白い気付きを得た気がします。
2010-07-08 22:34
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コメント(6)
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そうなんです、しもたくさん!!
アジリティーというものは、犬だけが頑張ってるのではなく、また飼い主がリーダーとなって頑張っているのではない!
ペアーなのです。
以心伝心というか、私も実際、先日一緒に始めてコースをシリウスと走り(と言っても、またぐ程度の高さのハードルとトンネルだけのコース)、走り終えた時の、あの達成感と感動を忘れることができません。
ウチはご存じのようにダンスとオビも平行してクラスを受けています。
どちらも確かにシリウスとペアーとなって頑張っていますが、どちらかというと、私の指示にシリウスが従っている、という状態で、
特にダンスに関しては、シリウスは嫌々受けている状態です。
オビは優秀ですが、これもまた、私の指示に従っているだけだし。
でも、アジはシリウスの目の輝きが変わります。
ご褒美もモチベーションも必要ありません。
本能でしょうか。
アジのリンクに入った途端、シリウスはその障害物に対して興奮をします。(やる気満々になる)
そして、私の指示で動くことに変わりはありませんが、ダンスやオビと違うのは、私達、チームなのです。
協力しあって始めて成し遂げる成果。
素晴らしいスポーツだと思います!
ダンスではモチベーションが上がらず苦労してるシリウスですが、アジではその本能を発揮して、スラローム(ウィーブ)も30分で、片足ピョンピョンのフォームを習得しました。
(トレーナーからは、週1の練習では1年かかると言われていたので、嬉しかったです)
飼い主、自慢でぇ~す♪
中型犬を飼っておられる飼い主さん方で、犬と一体になれるスポーツを探されてるのなら、ぜひともアジをお勧めしたい私です♪
ところで、うちも冬が長く(豪雪です)夏が短い場所なので、夏時間はとても貴重です。
また長くなりました。
アジに興奮してしまった・・・すいません。
by ボーダーママ (2010-07-09 03:15)
ボーダーママさん
コメントいつも有難う御座います!この記事を書く時に、シリウスの様子をイメージして少し筆を走らせたと思います。
何故だろう、犬が違ったように見える。それがボーダーママさんも同じ感覚だとすると、アジリティのパワーというか利用度は幅広いですよね。
これを普段のトレーニングにも応用できればいいのにと考えました。障害を乗り越えていく、でもそれは犬も飼い主も楽しみながら行えることである。なおかつ、その障害を乗り越えれた時には、飼い主は自分の犬に対してよりいっそう自信わが沸き、自慢できる愛犬になる。そうすれば社会的にも、その家族と犬との関係としても素晴らしい絆をつなげていることになる。
これほど素晴らしいことってないじゃないかなぁと思います。
引き続き、トレーニング内容の考慮進めていきます!
by takuyashimomura (2010-07-10 18:46)
初めまして!
私もボーダーとアジを楽しんでいる一人です。
私が思うアジの素晴らしい所は、ハンドラーが身体全体で(声から目線から指先から足先の向きまで)犬とコミュニケーションを取ろうとすること、です。
そして犬は全身の神経を集中させてそれを受け止め、走ってくれます。例えば、トンネルの中にいても、ハンドラーの走る速度や方向を足音や気配から感じとって、出た後にどっちへ進むのかを理解してくれます。
そういう意味でとても一体感があります。
オビもやっていましたが、オビはどうしても声符や手先の視符に限られることが多く感じられましたが、アジはあらゆる伝え方ができるので、この方が犬が本来の能力を発揮できて楽しめるように思いますし、うちの犬たちはアジの方がものすごく集中します(笑)
アジは単に障害物をクリアーして走るスポーツと捉えられがちですが、犬との一体感を味わうことがアジの醍醐味じゃないかなぁなんて思っています。
またアジの記事を楽しみにしています♪
by ルークママ (2010-07-16 13:03)
ルークママさん
こんにちは、コメント有難う御座います!
文章の書き方でここまで違うのかと感動してしまいました。本当はそういう事が書きたかったのですが…。素晴らしいお言葉有難う御座います!
アジリティ自体に触れる機会が少なかったものですから、ここまで具体的に理解していませんでした。来月にも大きなイベントがあるようなので、少し遠くですが参加してきます。
また、記事を楽しみにしていてください。今後とも宜しくお願い致します。
by takuyashimomura (2010-07-16 15:04)
久しぶりにコメントさせていただきます。
というか、しもたくさんに聞いてみたいことがありまして。
うちのコの話ではなくて、よくお散歩が一緒になるチワワちゃんのことなんです。
まだ1歳半の女の子ですが、実はマーキングをするコなんです。
マーキングをするコはたくさんいるので、不思議ではないんですが、飼い主さんの扱いに疑問を持っていまして。
匂いを嗅ぎながら歩いて立ち止まってしばらくクンクンしたら、そこにおしっこかけますよね。
飼い主さんはすぐに引っ張ってしまうんです。
っていうか、首をつって歩いているようにしか見えないんです。
苦しそうで、かわいそうになっちゃって、リードの使い方も間違ってると思うんです。
立ち止まると黙って急にぐいっとつり上げて無理矢理引っ張ってそのまま歩いたりとか。
私ももう我慢できずに「ダメ」と言葉をかけた方がいいよとか、おしっこじゃないのと言ってみたり、そんな引っ張り方じゃ意味ないよとか、私なりにアドバイスしてみるんですが、なにも変わらないんです。
私もトレーニングを受けたことがないので、偉そうなことも言えなくてとてももどかしいです。
マーキングは直らないものですか?
しつこく匂いを嗅ぐ行為はやめさせるべきなのですか?
話を聞いてるとコミュニケーション不足かと思うので、もっとかまったあげたらとか、何をしたいか見てあげてとか言ってみたりしてますが
何回も同じこと言ってるのに、変わらないんですよね。
こういう飼い主さんは、トレーニングなどうけるべきなんでしょうかね。
自覚がないのが一番の問題でしょうか。
しもたくさんの専門外なのかもしれませんが、そちらの立場から見てどう感じるのか意見を聞いてみたいです。
もっと自分のコのことよく見てあげたら、もっと一緒に楽しく暮らせるのになーって、ちょっとかわいそうにも思っちゃいます。
長々とすみません。
もし出来ればなにか意見等々お聞かせくださいませ…。
by makitintin (2010-07-19 12:20)
makitintinさん
こんにちは。コメント有難う御座いました!
恐らく、犬のプロフェッショナル達は自分で色々な事を出来る分、一般に飼われているペットを見て悲しくなる事が多いのではないかなと思います。
例えば、街中でもこうすれば良いのにと、今回のケースの様な事が良くありますが、根本的にはその犬と飼い主の意思で方向が決まっていきますので、我々としては何も出来ない事が非常に多いですね。
子供のしつけと同じにすると怒られるかも知れませんが、他人に迷惑をかける子供でも自分の子供として可愛ければ良いという親も多いのではないでしょうか。それと同じ事だと思うので、根本的な「犬を飼っている人」のモラルというものが上昇しない限り、日本でのそういった事例が減る事はないかなと思います。
それでも、その方たちが困っているようなら誰かが救いの手を差し伸べるべきなのかな。とも、考えてしまいました。是非、アドバイスの仕方を変えたりしながら、その方と良い関係を築けるようになると良いですね。
by takuyashimomura (2010-07-26 20:37)