SSブログ

MGRC GunDogWorkingTest (ミッドランドゴールデンレトリバークラブ) [Gun Dog]

金曜日・土曜日と大都会ロンドンに居た僕は、日曜日の早朝に起きると車を一路北へ走らせウォーウィックシャーのド田舎にあるCombrookという村に着きました。

人口恐らく100人以下ではないだろうか。スーパーすら無いこの村の1つの牧場を借り切って、ミッドランドのゴールデンレトリバーを牛耳っている(管理しているだけです)MGRCの初めて企画したガンドッグのワーキングテスト(ダミーを取ってレトリーブしたりと狩猟犬のテストです)を生で観戦することが出来ました。

ひょんな切欠から今回のチャンスを頂いた事もあり、僕はとてもわくわくして今回のテストに望む事になりました。

DSCN6044.JPG
いつものメンバーであるTony Orchard Family

まいてぃさんというイギリスでドッグトレーナーの修行中の女性と出逢ったウェールズでのガンドッグワーク。そこにいたDeniceという女性から、彼女を通して「是非、見学しにこないか」とのオファーを受けたのです。

「朝9時から此処で」とご丁寧にメールやテキストまで下さって参加してみると、何処かで見た車と家族が僕の駐車した目の前に止まるではありませんか。

「Hi, I didn't expect you guys are coming.」と言うと、彼らも目を丸くして「Nice to see you! :-)」という様子。そう、普段お世話になっているTony一家とそのトレーニング教室の仲間達も、このガンドッグワークに参加する事になっていたのです。

DSCN6001.JPG
開会式は簡単にBarn(物置小屋)の前で

そして、この写真の中心に位置する女性がDeniceだったのです。てっきり唯彼女が参加するだけだと勘違いしていたら、何とこのMGRCのWorking部門の責任者だと言うから驚きました。今日は彼女のイベントだったのです。

相変らず素敵な笑顔と英国人らしいおもてなしを兼ね備えた彼女からは、「癒し」すら感じてしまいました彼女を取り囲むクラブの皆様も素敵な方達ばかりで、こういう人たちと将来仕事がしたいと思わせてくれるクラブだったのです。

それはさておき、いざガンドッグが始まると犬も人間も興奮気味。以前にも書いたとおり、ガンドッグはオビーディエンス(服従)トレーニングの集大成の様なものですが、テストは一頭ずつしか参加できない為、その間他の犬達はひたすら待つ事になるのです。

DSCN6054.JPG
池を飛び越え反対側の岸からダミーをとるテスト

日本では見る事の出来ない壮大な景色と自然の中で、これまた日本では見ることが出来ない犬の素晴らしい動きを見せ付けられ舌を巻いてしまいました。特に、ゴールデン・ラブラドール・フラットコーテッドといったレトリバーや実家でも飼っているスパニエルが多いガンドッグワーキングテストでは、それらの犬種が大好きな僕としては個人的な興奮レベルも上がってしまいます

彼らは家庭犬としても素晴らしい実績を誇っていますが、人の為に仕事をするこの分野においてもトップの地位を譲りません。素敵な飼い主との絆を見せられた時には感動してしまいました

犬が仕事をしたくて仕方が無い」という様子で、彼らは普段僕が目にしている家庭犬とは違った目や体つきを持ち、プロフェッショナルに動いている様子が見て取れるのです。

DSCN6081.JPG
Tonyの指示に従ってダミーを取りに行く黒ラブ

でも、僕がもっと面白いなと感じたことは、ダミーを取る早さでもなく犬でもなく、彼らがどの様に普段トレーニングされているかが大会の様子を見るだけで解るということでした。そしてまた、そういったトレーニングの姿勢が普段の私生活の様子にも表れているのだと深く実感した事でした。

トレーナーは自分のトレーニングスタイルと生活スタイルがリンクしてくる」という、1つの法則が此処に成り立っているのだと思います。どういうものかは直接見て説明しないとお伝えできませんが、彼らの人格や人となり、人間力といったものがそのままトレーニングに反映されているといっても過言ではないと思います。だからこそ、自分に自信が無ければいけないし、自分自身に誠実でなければいけないのだと思わせてくれます

日本でドッグトレーナーを探したりペットショップを探したりしている人は、そういった事を考慮して相手を選んでみると面白いかもしれません。その意味では、現在ブルークロスという団体の中でライアンとクレアといった優れた人格者と仕事できている事はとても感謝しなければいけない事だと思います

DSCN6056.JPG

DSCN6092.JPG

最後に素晴らしい犬達の写真を2枚自然でたくましくて圧巻です。



先日、ロンドンでお逢いしたドッグトレーナーさんからもこの言葉を聞き、とても安心しました

「私は常に犬から多くのことを学んでいるように思います」

僕や彼女の様に、最低限こういった考え方を持って「犬のスペシャリスト」を目指したり活躍したりしている人たちと今後お仕事をしたいものですね

今後とも応援宜しくお願いいたします。
nice!(0)  コメント(6)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 6

海渡ちち

日本では人同士の付き合いが希薄・・・。
ドキですね。

うちのワンコに関していうなら、ヒト大好き(特にお姉さん)、犬見知りです。

ただし、ヒトに大好きですって寄っていきながら、勝手にダッコの動作でも入ろうもんなら、噛み付く始末。

・・・・どうしたものかと思案中。
なにか、アドバイスないですか・・・?

ベネッセが発酵している「いぬのきもち」という雑誌のムック本で、戸田さんというトレーナーが、こんな子はこんなタイプかもって記事があり、それによると、トイプーには珍しく、やんちゃタイプで、野性味あふれるでした。

強がりなんだけど、怖がりで、頑固で自己主張するけど、甘えん坊。

まぁー、飼い主も自己主張してくれる犬を望んだのですけど・・・・。
下手をすると、TPOにあわせてじゃないですが、相手に合わせて自分を変えてるみたいな感じでしょうか。

まぁー、生きる本能っちゃ本能ですよね。

犬に関しては、イケイケドンドンな子は苦手で、威嚇しますね。かわりに、大人しめな子にはシツコイくらい挨拶にいきますね。
鼻ペチャな犬には、吠えます。
黒い大型犬には、二度ほど噛まれたことがあるので、
ちょー警戒しています。
1回目は、ダッコしてしゃがんだときにガブっと。
(相手はスタンプー)
2回目は、公園を散策中に、クロラブに襲われたそうです。でもアマガミだったみたいで、外傷なし。
しかし、当犬は、キャンキャン死にそうに泣いたそうです。(ボクは現場にいなかったので、上さんの言葉です。
上さんは、クロラブを制御する際に流血しました。)

この噛まれた公園には、約1年後に自ら近づくようになりました。いまでも、気分のいいときは、行きたがるので行っています。


飼い主も人見知りではあるのですが・・・・。
by 海渡ちち (2010-06-04 17:36) 

グラッセ

はじめまして。ロンドンでコッカースパニエルと暮らしています。

いつもブログを楽しく拝見させてもらっております。

ガンドッグテストとは本当にイギリスらしいものですね。うちのワンコもガンドッグの種類でしょうが、ワーキングコッカーではないのでどうも鈍足に見えます。。。。

飼い主との絆が顕著に現れるこのトレーニング(スポーツ?)は私のあこがれでもあります。ワンコと住み始めてから病気から遊びまでいろいろ勉強しておりますが、平日休日は方々へ出かけて一緒に歩く、ことで精一杯で、こんなトレーニングができたらもっと楽しいだろうな、と想像ばかりしています(笑)。

愛玩犬ではなく犬らしい犬ということで選んだ犬種ですが(あまり犬を選べない別の国からやってきたことも大きいですが)、もっとガンドッグらしい遊びを一緒にしてあげよう、と今回のお題で思わせてもらいました。これからもいろんな話題楽しみにしております。どうぞよろしく。
by グラッセ (2010-06-04 18:22) 

takuyashimomura

海渡ちちさん

コメントいつも有難う御座います!また、愛犬のお話詳しくお伝えくださって有難う御座いました。

やはり直接見てみないと解りませんが、Behaviouringの観点から言えば、『ただし、ヒトに大好きですって寄っていきながら、勝手にダッコの動作でも入ろうもんなら、噛み付く始末。』という動作は以前誰かにその様にされて嫌な事があったと考えられるのと、その際噛んだら離してもらったという経験がそうさせるのだと思います。

なので、極論を言えば誰かお友達か知人にご協力頂き、「触ろう」としてくる行動に対してそれは良いことが起こるのだと言う「習慣」をつけさせてあげなければなりません。これが所謂特別なトレーニングですが、要は「噛み付く」という行動の理由を掴み「噛み付くのではなく、大人しくしている事」=「良いことに繋がる」というループを人工的に作り出してあげる、と言う事です。

犬は「習慣」や「日常」「環境」と言ったものから多くを学ぶと考えていますので、反対にそういった「環境」を作ってあげると言うのが僕自身やBehaviouringのアプローチだと思っていただいて結構です。

時間も掛かりますし(場合にもよりますが)面倒ですが、実際に犬自身がそっちの方が良いと判断しながら行うわけですから、普通のトレーニングとは違った方向からアプローチできるのが魅力です。

如何でしょうか?最初の方は、知人やお友達に噛んじゃうかもしれませんが(なので、知人やお友達がご理解いただけない場合はご協力を仰がない方が良いと思います)その動作に慣れるだけでなく、良い事だと犬自身が判断すれば道はそう遠くないはずです。

また、ご質問あればご連絡下さい。
by takuyashimomura (2010-06-04 18:24) 

takuyashimomura

グラッセさん

お世話になります。また、コメント有難う御座いました。

コッカースパニエルでワーキングタイプでないとなると、イングリッシュ・コッカーですか?それなら、僕の実家と同じ犬種なので是非一度お逢いさせていただきたいですね。ガンドッグのトレーニングなどは公園で簡単に出来るものなどもたくさんありますので、宜しければ直接お伝えさせて頂きますよ。

折角なので、簡単な初歩トレーニング記載しておきますね。

①おもちゃやダミー(普通は、最初テニスボールや紐などで申し分ありません)にモチベーションをつけてあげる。(モチベーションをつけるということは、そういったおもちゃに対して犬が興味を持つようにすると言う事です。もしくは元々興味のあるおもちゃを使ってください)

②それを散歩の時にポケット・鞄に忍ばせ持って行くようにする。

③おもちゃをドロップし、拾わせる。(イギリス人はFetch, Take it, Hold itなどのコマンドを使っています。)

④拾わせたら、手の位置まで持ってくるようにする。

⑤必ず自分から取りに行くのではなく、犬から渡させるようにして、自分の手に触れたらおもちゃを掴み離させる。(Drop it, Leave it, Offなどのコマンドを使います。)

⑥この時、反抗するようなら決して自分の方に引かずに、犬の口元へ緩く押し当ててあげる。(引っぱるとより引っぱります)

⑦どうしても離さない場合は、おもちゃよりモチベーションの高いおやつをちらつかせ、コマンドをかける。それで、おもちゃを放したらおやつを与える。これで、放すことは良いことだと犬が理解するようになる。

レトリーブの基本は、拾う。渡す。です。なので、特別どこか遠くにおもちゃやボールを投げる必要はありません。
是非、楽しんでみてください。また、わからない場合や直接ご覧になりたい場合はご連絡くだされば幸いです。

今後とも宜しくお願いいたします。
by takuyashimomura (2010-06-04 18:40) 

ボーダーママ

エジソンとアインシュタインをミックスしてしまったおバカな飼い主の飼い犬はやはり、
どっか抜けているバカ犬でぇ~す♪
(しかしやっぱりどうしてアインシュタインが悪魔の父なのかはわかりかねます・・・謎)

ウチにも日本から連れてきた黒ラブがいます。
ペットストアーで血統書付で新婚当初買いました。アメリカに来て義理家族のせいで(お菓子を与えつづけた)今では肥満で、ダイエットをさせてますが、やせません。

そして、生まれながらの股関節不全予備軍です。やはり、ペットストアーで買う場合、血糖は良くても、商品として繁殖するブリーダーさんが多い場合、こういう遺伝的な問題を持っている子が多いのかもしれませんね。
ちなみにアメリカ移住後、牧場からもらってきたボーダーのシリウスはガンガン元気です。

飼い主のトレーニング方法が見てる側にわかる・・・私のトレーニングは自己中です。
イライラすると、そのままシリウスにそれを見せてしまいます。

私の声の低温一つで彼はとっさにそれを判断し、怖がってしまうと、ひたすらそこに座り込んで私を見つめ続け、我に返った私が謝りながら呼ぶと、尻尾が飛んでいくぐらい腰を振って甘えてきます。

大変申し訳ない・・・

ですが、端から見るとシリウスと私はお互い、いつも側にいて、いつもお互いを意識しているように見えているそうです。

しもたくさんに実際見てもらったら、私、多分、諭されそう( ̄▽ ̄;)シリウスに問題は多分ないので、飼い主側のトレーニングが必要と思います( ̄▽ ̄;)近すぎて私がシリウスを理解してやれてない部分が多い。

私がセンターでよく言われるのが、

「シリウスは良い犬だ。飼い主をいつも意識しているし、あなたの希望にちゃんと応えている。なのにあなたがそれを認めていない。もっと飼い主としての自分に自信を持て。」
です。


飼い主としての自信とはどういうものなのでしょう・・・・・犬を信じることで生まれてくる自信というものなのでしょうか。


私は自分の犬の能力をどうしても下に見てしまう傾向があるようです。


飼い主、人間トレーニングが必要かもしれません( ̄▽ ̄;)
by ボーダーママ (2010-06-05 07:27) 

takuyashimomura

ボーダーママさん

こんにちは。いつも本当にコメント有難う御座います。

「飼い主としての自信」考えさせられますね。でも、この話は非常に大切な事なのかもしれません。

なぜなら、イギリスのペットを飼っていらっしゃる方は皆さん過保護であったり、犬は犬であると考えていたり、様々な違いはあれど自分の愛犬に対しての「自信」と言ったものは素晴らしく高くお持ちだからです。

ですから、トレーニング不足であったり、しつけが成されていないと言うことに対して非常に敏感である。その様な想いまで伝わるくらいですね。

自分の「犬に対する理想や目標」があって、それを達成した時に飼い主には自信が付くのではないでしょうか。ボーダーママさんは様々な事に挑戦されているようですので、一般の家庭犬の飼い主よりかは目標が高く、自信が持ちにくいのかもしれませんね。

犬のプロは犬をずーっと観れているわけですから、その犬は飼い主を当然信頼しますし、どんなトレーニング方法であれ長くひっ付いているわけですから懐くに決まっていますよね。

プロとして犬を飼い主と共に診ながら、飼い主が気付けていない素晴らしい能力を引き出すことで、飼い主さんに自信を持っていただくということもドッグビヘイビアリストの1つ大切な仕事だと思います。

今回は良いヒントを与えていただきました。有難う御座います!
by takuyashimomura (2010-06-06 19:27) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。