York遠征日記 その2 ~ガンドッグ ブリーダーとして学んだ事~ [Dog Breeding]
今回のYork遠征では、トレーナーとしてではなくブリーダーとしても多くを学びました。
かねてから「本当の犬のプロフェッショナルとは何か?」と考えていた僕にとって、『ドッグトレーニング』という一本軸ではなく、ブリーディングも詳しくはたまた犬の問題解決や病気、様は生まれてから死ぬまでを理解してこそ【真の犬の理解者】ではないかと考えていました。
イギリスにはそういったことを健全に学べる機会が多く、ブリーダーやトレーナーが溢れるこの国ならではの経験の積み方が出来ます。また、1つの場所に固執することは経験や実績というものを積む上では非常に大切な事ですが、折角の2年間という限られた期間の中で出来るだけ多くの違った環境を経験しておきたいと思ったのも大きな理由です。
【ゴールデンレトリバーのパピー やわらかい日差しを浴びながら】
そういう意味では、Yorkでトレーニングもブリーディングも勉強されている「まいてぃさん」は素晴らしい環境に身を置かれていると思います。僕はたった2日間の滞在でも彼らから多くを吸収できたので、ずっと一緒に活動している彼女ならではのアドバンテージがあると思います。
『ドッグブリーディング』また、『ドッグブリーダー』という職業。日本では完全に謎に包まれているのではないでしょうか?
知人の中で一人、そういったことをしている人は存じて居ましたが、こうやってイギリスまで来て犬の勉強をしようと考えていた僕でさえ、サラリーマンをしていた時には皆無の存在でした。
イギリスのブリーダーがどういった生活をしていて、どういったフィロソフィー(哲学)を持っているのか。これを学ぶ事は、海外諸国から低評価されている日本のブリーディングの現状を知る前にも是非知っておきたかったことなのです。
【ブラックラブラドールのパピー 皆が寝ている前で独り目を開いていた】
さて、Phillipaの場所にはガンドッグしかいません。そして、彼女自身もレトリバー(ゴールデンとラブラドール)以外は生産していないようです。ガンドッグトレーナーとして、もはや名門でもある彼女の場所へは日本のドッグブリーダーとは少し違う現状があります。
それは、子犬が産まれる前から飼い主が決まっていたり子犬が産まれた瞬間に全国各地(イギリス国内に留まらずヨーロッパ全域)から引き取り手が居るという事です。
当然その様な状況では、生産者としては所謂「売る」努力をしなくても良いわけですから、より純粋に良い子犬の生産に力を注ぐ事が出来るはずです。もしくは、より「儲けよう」という発想が出てくるのかも知れませんが…。
いずれにしろ、彼女自身が手渡す相手をしっかり見ているし、渡したくない相手には渡さないようにしている様です。自分達の子供がわけのわからないところに行かないよう、しっかり管理しているとも言えます。ここら辺はイギリス中のドッグブリーダー(全部が全部ではない)のほとんどが同感であると思うし、特に日本という市場が「子犬の運命を悪くする」というレッテルを貼られている事は言うまでもありません。
【歩いていると足にまとわりついてくる子犬達】
産まれたところから、子犬として育てその中の数頭を繁殖用に、またガンドッグ用にトレーニングしていく。
幼き頃から自分の犬を育てられるメリットは、日本で言う「一番可愛い瞬間」を逃さないばかりか、プロのガンドッグハンドラーにとっては非常に大切な事なのです。
犬種だけでなく、一頭一頭の性格が違います。そして、子犬時にこの性格が良く見えるということも彼女は教えてくれました。
また、母親や父親の遺伝という事実があります。その子犬の父親や母親を直接育てているからこそ、彼らが将来的にどの様に活躍していくかと言う事が見据えられるという点でも、素晴らしいアドバンテージがブリーディングをすることによって得られるのです。
【パピーながらがっつり生肉を食べる子犬達 凄い…】
そして、トレーナーの経験値を持った上でブリーディングをするメリットは他にもあります。元々、ガンドッグとして育てられる彼ら。ということは、幼き頃からその様にトレーニングすることが出来るという事。
ガンドッグとして大切なリコールへの反応。そして、我慢する事。また、ハンドラーに対する信頼や人を恐れないような環境で育て上げる事。全てが将来の方向性を固められた上で育てる事ができるだけに、ガンドッグをしている人、始めたい人にとってはこの上ない環境で育つ彼らを欲しがるのは当然だと思いました。
捻くれて言えば、ペットとしては向かないかもしれない。とはいえ、人馴れしていたり、リコール似たする反応が幼き頃からトレーニングされていることは、人間社会で暮らすペット達にとっても非常に大切な事ではあります。
【固まって寝る子犬達 ゴールデンもラブラドールも一緒】
ブリーダーの本来の形ではないかもしれないが(Cruftsなどに出るショードッグスタイルの人たちは全然違うでしょう)犬の性格を知ろうと努めているブリーダーに育てられる事は、犬にとって幸せなことだと思います。
日本からイギリスに出る時、しもたくは「トップブリーダーになるんだろ?」とか「ペディ○リーチャムだろ?」なんて茶化された事もありましたが、その仕事が本当に誇りを持っている人に実際逢うと、途轍もなく素敵な仕事だと思えたのです。
それだけでも、僕の中のブリーダーという概念を変えてくれたし、こういう施設を持って素敵な犬達を生産してみたいという気になりました。
ずっと目指し続けるであろう「人と犬が幸せに暮せる生活」という創造をする上で、非常に良い体験になりました。
かねてから「本当の犬のプロフェッショナルとは何か?」と考えていた僕にとって、『ドッグトレーニング』という一本軸ではなく、ブリーディングも詳しくはたまた犬の問題解決や病気、様は生まれてから死ぬまでを理解してこそ【真の犬の理解者】ではないかと考えていました。
イギリスにはそういったことを健全に学べる機会が多く、ブリーダーやトレーナーが溢れるこの国ならではの経験の積み方が出来ます。また、1つの場所に固執することは経験や実績というものを積む上では非常に大切な事ですが、折角の2年間という限られた期間の中で出来るだけ多くの違った環境を経験しておきたいと思ったのも大きな理由です。
【ゴールデンレトリバーのパピー やわらかい日差しを浴びながら】
そういう意味では、Yorkでトレーニングもブリーディングも勉強されている「まいてぃさん」は素晴らしい環境に身を置かれていると思います。僕はたった2日間の滞在でも彼らから多くを吸収できたので、ずっと一緒に活動している彼女ならではのアドバンテージがあると思います。
『ドッグブリーディング』また、『ドッグブリーダー』という職業。日本では完全に謎に包まれているのではないでしょうか?
知人の中で一人、そういったことをしている人は存じて居ましたが、こうやってイギリスまで来て犬の勉強をしようと考えていた僕でさえ、サラリーマンをしていた時には皆無の存在でした。
イギリスのブリーダーがどういった生活をしていて、どういったフィロソフィー(哲学)を持っているのか。これを学ぶ事は、海外諸国から低評価されている日本のブリーディングの現状を知る前にも是非知っておきたかったことなのです。
【ブラックラブラドールのパピー 皆が寝ている前で独り目を開いていた】
さて、Phillipaの場所にはガンドッグしかいません。そして、彼女自身もレトリバー(ゴールデンとラブラドール)以外は生産していないようです。ガンドッグトレーナーとして、もはや名門でもある彼女の場所へは日本のドッグブリーダーとは少し違う現状があります。
それは、子犬が産まれる前から飼い主が決まっていたり子犬が産まれた瞬間に全国各地(イギリス国内に留まらずヨーロッパ全域)から引き取り手が居るという事です。
当然その様な状況では、生産者としては所謂「売る」努力をしなくても良いわけですから、より純粋に良い子犬の生産に力を注ぐ事が出来るはずです。もしくは、より「儲けよう」という発想が出てくるのかも知れませんが…。
いずれにしろ、彼女自身が手渡す相手をしっかり見ているし、渡したくない相手には渡さないようにしている様です。自分達の子供がわけのわからないところに行かないよう、しっかり管理しているとも言えます。ここら辺はイギリス中のドッグブリーダー(全部が全部ではない)のほとんどが同感であると思うし、特に日本という市場が「子犬の運命を悪くする」というレッテルを貼られている事は言うまでもありません。
【歩いていると足にまとわりついてくる子犬達】
産まれたところから、子犬として育てその中の数頭を繁殖用に、またガンドッグ用にトレーニングしていく。
幼き頃から自分の犬を育てられるメリットは、日本で言う「一番可愛い瞬間」を逃さないばかりか、プロのガンドッグハンドラーにとっては非常に大切な事なのです。
犬種だけでなく、一頭一頭の性格が違います。そして、子犬時にこの性格が良く見えるということも彼女は教えてくれました。
また、母親や父親の遺伝という事実があります。その子犬の父親や母親を直接育てているからこそ、彼らが将来的にどの様に活躍していくかと言う事が見据えられるという点でも、素晴らしいアドバンテージがブリーディングをすることによって得られるのです。
【パピーながらがっつり生肉を食べる子犬達 凄い…】
そして、トレーナーの経験値を持った上でブリーディングをするメリットは他にもあります。元々、ガンドッグとして育てられる彼ら。ということは、幼き頃からその様にトレーニングすることが出来るという事。
ガンドッグとして大切なリコールへの反応。そして、我慢する事。また、ハンドラーに対する信頼や人を恐れないような環境で育て上げる事。全てが将来の方向性を固められた上で育てる事ができるだけに、ガンドッグをしている人、始めたい人にとってはこの上ない環境で育つ彼らを欲しがるのは当然だと思いました。
捻くれて言えば、ペットとしては向かないかもしれない。とはいえ、人馴れしていたり、リコール似たする反応が幼き頃からトレーニングされていることは、人間社会で暮らすペット達にとっても非常に大切な事ではあります。
【固まって寝る子犬達 ゴールデンもラブラドールも一緒】
ブリーダーの本来の形ではないかもしれないが(Cruftsなどに出るショードッグスタイルの人たちは全然違うでしょう)犬の性格を知ろうと努めているブリーダーに育てられる事は、犬にとって幸せなことだと思います。
日本からイギリスに出る時、しもたくは「トップブリーダーになるんだろ?」とか「ペディ○リーチャムだろ?」なんて茶化された事もありましたが、その仕事が本当に誇りを持っている人に実際逢うと、途轍もなく素敵な仕事だと思えたのです。
それだけでも、僕の中のブリーダーという概念を変えてくれたし、こういう施設を持って素敵な犬達を生産してみたいという気になりました。
ずっと目指し続けるであろう「人と犬が幸せに暮せる生活」という創造をする上で、非常に良い体験になりました。
2010-06-24 02:53
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