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待ちぼうけ ~I am always waiting for you~ [イギリス人の犬との暮らし方]

「犬」の素晴らしさの1つに、「彼らが底なしに飼い主を愛する力を持っている」と言う事があげられると思います。

特に「犬」を飼ったことがある人の中で、成功例(云わば「犬」に感謝していたり、その生活に彩りがもたらされたりした)を体験した人は、この気持ちを理解して頂けるだろうと思います。

「犬」は常に飼い主とそばに居たいもの。中には独立心を持った「犬」も多くいますが、人間と良い関係を築いている(もしくは、いた)「犬」と言うのは、常に飼い主に忠実で唯見つめて尻尾を振ってなでてもらう事を生きがいにしているようにも見えるのです。

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アダプションセンターの犬舎で新しい飼い主を待つ犬

センターの犬の中にも様々な犬がいて、犬舎に近づくと吠えて止まらない犬。もしくは近くに寄ってきて尻尾を振る犬。また、一見愛想をふりまいて可愛いふりをしているけれども、近づくと怖くて手を噛み付きそうになる犬など。

彼らが新しい飼い主を待っている姿を毎日見るのはとても楽しいと言えるものではありませんが、そんな彼らが新しい家を見つけて楽しく過ごしているという情報や写真を頂くのはとても嬉しい気分になります。

上記、写真の様な犬は尻尾を振って触って欲しい。もしくは散歩に連れて行って欲しい。人間は少なくとも私達にそういう楽しい機会を与えてくれる動物だと理解している犬なのです。そんな彼らを散歩に連れて行くのは楽しい。でも彼らはやはり待っている事しか出来ないわけです

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カフェで飼い主達が食事しているのをひたすら待つ犬達

こんな光景も良くあります。カフェ・パブといった犬の臭覚からするとたまらないエリアでも、ちゃんとお尻を床につけてしっかり待っているのです。勿論、口からはだらだらと止まらない唾液が出ているわけですが、こういうときの犬に対しても僕は可愛くて仕方がないと思ってしまいます。

なんと健気で美しいのだと。本当は動きたくて仕方ないんだけど、必死に我慢して飼い主を待っている。だけど、生理的には我慢できなくて涎が滴っている。そんな姿がたまらなく可愛いんです。

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日本の犬が落ち着かない理由は、環境・文化・犬の地位という様々な理由が絡んでの結果です。ところが、大きな要因として飼い主と過ごす時間があまりにも少ない。それが犬の安定といったものを育んでいないという見方も出来ると思います。

この日記で何度も言ってきたように、やはり牧場や老人と共に暮す犬というのは比較的落ち着いていて彼らは『飼い主との安定した生活』と言うのをしっかり手に入れている。それがあれば、犬は別に変な犬にはならないのに、この根本が日本では仕事の忙しさ・家族との時間・お付き合い・狭苦しい環境・犬の地位の弱さなどの様々な理由で叶えられないのです。

人間自体が落ち着かないと犬も落ち着かないのは事実ですから、日本の犬環境を良くしようと思うと、まず日本人の環境を変えなければならないという結論にも至りますが…。

リラックスして、犬との時間をゆっくり取れる人が飼い主であれば、それ程問題は起こらないと思います。だから、公園とか自然がたっぷりあって、比較的早めにお仕事が終われるイギリスでは犬との暮らしが成り立ちやすいんでしょうね。

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写真は先日行ったブルーベルの群生地。素敵な所でした。勿論、犬も飼い主と一緒にたくさん散歩していました。その様子はまた今度お伝えします。この写真を見て癒されたなら、その気持ちを愛犬にも是非伝えてあげてください。それが愛犬との絆を作る第一歩かもしれません。
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ボーダーママ

「君はシリウスと過ごすか、自分の部屋で
 絵を描くか、それだけで僕との時間を
 全然持たない」
と昨夜、旦那が切れたところです( ̄▽ ̄;)

そう、私は限りある自分の自由時間をシリウスか趣味のお絵描きに費やして、旦那は放置してしまう、いけない主婦でございます~。

だって、シリウスの方が可愛いし、シリウスは私の人生の中心にいるんだも~ん♪


こんな飼い主はいかがでしょうか。
甘やかしすぎてるのは重々承知ですが、
その分、誰が見てもシリウスは私っ子であり、
私のコマンドにしか従わないです。

でも、牧場主さんやご老人、さらには愛犬と一緒に仕事をしている方々、専業主婦の方々と比べると断然、シリウスと過ごす時間は少ないので、彼は全然落ち着きありません。

やっぱ、しもたくさんのおっしゃったように
ドッグトレーナーさん達はリッチなご主人をお持ちの方が多いのかもしれませんね。


そうそう、教えてもらったチーズほいほい大作戦、失敗しましたぁ~(泣)

チーズではなく、人間用ステーキ使用でやってみたのですが、本来、食べ物にあまり興味を示さないシリウスです。
テンション、上がりませんでした( ̄▽ ̄;)


やっぱ彼にはフリスビー。
だけど、ダンスクラスではフリスビー禁止。


犬の性格ってあるのでしょうねぇ。
by ボーダーママ (2010-05-21 11:49) 

takuyashimomura

ボーダーママさん

いつもコメント有難う御座います!面白いコメント有難う御座います。

「犬好き過ぎ」かも知れませんねw「犬好き」は良いですが、ご友人・ご家族は特に一番大切にしてあげてくださいね。そこで不幸になると、犬も不幸になっちゃいますから、まずは人間のケアから…。

と、こんな事言える立場ではありませんが、「犬がいることで家族が幸せになる」形を僕は追求していますので、もし旦那さんが怒るくらいなら個人的な意見としては「それじゃダメです!」とお伝えすると思います。

また、犬と過ごす時間は大切ですが以前別の日記にも書きましたが、過ごす時間をどう過ごすかが鍵になります。それが集中力だったりするわけですが、短い時間でも(あまりに短くては駄目ですが)飼い主とのコンタクトを取る犬がいると彼らはぴったり飼い主と過ごしていますから、一概に時間だけで環境を変える事はできないと考えています。

極々簡単な説明をすると…

①落ち着きのないハッピードッグがいるとする→すると、家の中に小さい子供が居たりする可能性が高い→なぜなら彼らはその様に行動し犬がそれを真似るからである

②他人や他の犬を怖がるフィアードッグがいるとする→すると、過保護な飼い主にあたる可能性が高い→なぜなら彼らは犬を愛しすぎて犬との生活だけに集中するからである

③落ち着いて何事にも興味を示さないカルムドッグがいるとする→すると、落ち着きがあって犬のことを心から信頼している飼い主に当たる可能性が高い→なぜなら…。もうお分かりですよね?

犬を見ると家族の背景が見えるのは、犬が家族の状況を反射する鏡だからです。犬種によって差はあります。ですが、環境による影響はそれ以上に大きい気がします。

また、センターから引き取らない(いや、引き取る場合でも)限り、飼う犬というのはその飼い主が基本的に決める状況にある。そう考えれば、自分達の性格に似た犬・ピンと来た犬を飼う可能性が高い。それがその飼い主と飼い犬が似る1つの要因であるとも考えられます。

話が脱線しましたが、今日は旦那さんに1票!と言う事で、いつも応援頂いて申し訳ありませんが、今日は旦那さんの肩を持つことにします☆

でも、シリウスは愛されて幸せだと思いますよ。フリスビー以外で、ダンスクラスに使えるモチベーションを探す事が次のステップかもしれませんね。

いつも本当に有難う御座います。頑張ってください!
by takuyashimomura (2010-05-21 16:01) 

太郎

そんなおつもりは無いかもしれませんが…「犬」だけが飼い主を特に愛し素敵な存在だと言う表現は控えて頂きたいです
どんな動物も飼い主を愛し信頼し絆を作る事ができます
私はなにも犬だけが特別な存在とは思いません

私も犬を飼っていて その子の事が大好きです
私の気持ちが分かるのか、いつも私の事を気にかけてくれ散歩中も常に私の顔を見つめてくれる最高に可愛い奴で「世界で一番!」と思っている親バカです(笑)
ですが私には他の動物達も居て先ほども述べたように何一つ変わらないと感じております(^-^)

私が落ちこんだ時には心配したように見つめてきたり私がハイテンションの時には一緒に喜んでます!
また「ハウス」や「ダメ」「大好き」などの言葉も理解してくれてます

犬と何一つ変わらない関係性だと私は思っています

by 太郎 (2010-08-31 03:10) 

takuyashimomura

太郎さん

コメント有難う御座います。また、ご忠告有難う御座いました。

僕自身も「犬」だけに留まらず多くの動物が好きな人間の一人です。もし、そのように受け止められたのなら申し訳ありませんでした。

太郎さんの仰る様に、多くの言葉を理解する他の動物もたくさん居ますよね。僕はその中でも「犬」が特別優れているのではと考えているので、この様な表現になりました。

是非、愛犬を大切にしてあげて下さい。
by takuyashimomura (2010-08-31 22:26) 

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