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日本人が苦手とするGAP [Dog Training]

日本ではギャップでしょうか?服でも有名。ちなみにイギリスでは「ガップ!」です。

昨日は週1のトニーのパピークラスに行ってきました。また、色々と考えさせられたわけですが…。

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パピークラスの様子です

それで今朝ベッドから目覚めた時にふと思い出したことがあり、大急ぎでメモを取りました。(寝起きは良く、いつもベッド横にノートパッドがあります。)

それは「日本人が苦手とするGAP」という内容です。

基本的に言語的にも、感情の表現といった面でも、日本人というのは「ぬーん」としているというか、あまり感情を表に出さない美学がありますよね。勿論、日本人として生まれた僕はそれに慣れていて、静かであまり波風立たない生き方にも素晴らしさがあると考えるわけですが、これが実は犬のトレーニングにとっては少し壁になったりするのではないかと考えています。(特に対パピー

また、先日はオックスフォードの国際交流でであった人たちに言われました。「日本人は何故、I love youと家族にさえ伝えないのか?」といった内容。確かに、こちらの方は日本人から見ると過度なほど愛情表現をするしそれが当たり前のようです。すると日本人の「言わなくても解る」というスタンスは全く通じない。

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私はもうおじさん、パピーじゃないです だから落ち着いてます

それではそろそろ「犬の話」。

パピーのトレーニングには、温暖・抑揚・表現のGAPが必要とされます。なぜならパピーに解りやすく「それは良いことなんだよ」「それは悪い事なんだよ」と伝える必要があるからです。

間違っても「お座り」と指示を出し、小さな声で「よし…。」なんて方法では最初は上手くいきません。勿論、トレーニングやコマンドに慣れてくればそういった方向性が必要になります。その点、イギリス人は感情を表現したがるので下手なんだろうなと思いますが。

日本で感情を表現できるように育てられた僕は(そう自分では考えてます)日本社会では良く「うるさい」とか「KY」とか「いつも笑ってる」とか「何がおかしいの」なんて言われたもので、中々苦労した面もありましたが(勿論いい面もある特別犬との関係ではこれがに働いているのではないかと考えています

また、どちらかの文献で「日本社会は服従という関係によって成り立っている」という内容を読みました。その為、犬との関係においても服従を求めていたようですが、最近の時勢は変わりつつある。ペットと仲良くしたいと思う人とペットを私の言う事を聞かせて服従させたいという人とでは、明らかに前者が多い時代です

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シェルティー 小さくても立派な大人です

ドッグトレーニングもその時代の流れにおいて、変化が求められているといえるでしょう。昔ながらでは受け入れられなくなる時代が来ると思います。

そして、ペットのしつけ・トレーニングに対して「攻撃的な服従訓練はしたくない」という人がその多くを占めるようになりました。

GAPが与える恩恵はその点においても有効に働きます。声のテンション、表現の仕方をわかりやすくすることで「犬でも解る」ように良いと悪いの区別をつけることが出来るからです。

絆が出来た犬と飼い主には、体罰や服従など必要はありません。(こういった現象は、実際にイギリスで見ることが出来ます。)テンションのGAPのみで犬が犬自身で「良い」「悪い」を区別できるようになる。それこそ日本人と犬が求めている姿ではないでしょうか。少ない動きで、犬に理解させる。これは素敵な絆に欠かせない事です。

また、高いテンションと低いテンションのGAPがあるからこそ、いざ理解させたい時に声や表現だけで全てを犬に伝える事が出来ます。これは非常に大切ですよね。叱る時も褒めるときも一緒のテンションでは犬は何が良くて悪いのか解らない。でも、反対にしてあげれば明確にその違いについて知る事が出来ます。

GAPがある人というのは人間的魅力があるとも良く言われますが、まさにそれは「飼い主」という犬にとっての人間であってもぴったり当てはまるわけです。

犬と接しながら自分の人間的魅力が磨かれるというのは、何ともお得な話ではないでしょうか。


日本人が苦手とするGAP。でも、もしかしたら(と、言いますか恐らく)犬を組織的に動かそうとした時には日本式の方が生産性が高くなるかも知れませんね

日本人の文化とイギリス人の文化の違いがペット環境に影響しているのは言うまでもありません。
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harukaze

がっぷがっぷ。

Takfe that off will you?

これじゃただの悪戯書と一緒やね 笑。
by harukaze (2010-04-23 23:32) 

ボーダーママ

頭の痛い内容になりました( ̄▽ ̄;)
まさに、私が今、それで自身と戦う羽目になっているのです(涙)

私、いつもニコニコしています。なので、仕事場でも「なんでいつも機嫌良いの?」とよく聞かれました。最近は皆さん慣れてくれましたが、最初の頃は本当によく聞かれました。それくらい、人当たりはいいです。でも、相手が犬となると、なぜか、感情を上手く出せない。

これは、JUDYママさんルーシーママさんにずっと教えてきていただいてるので、その都度実行しようと頑張っているのですが、ふと気を抜くと、全然褒めてない自分に気づきます。

褒めても「グッドボーイ」と小さい声だけとか。他のハンドラーさんは、そりゃあもう、普段は無愛想なのに、犬のクラスとなると、「え?あの人、あんだけ笑えるの?」というぐらい、テンションあげて体全体で犬を褒めるのです。

私もああなりたいと、今、頑張って褒めようとしてるのですが、素直に表現するのが本当に難しいです。映画館でも旦那は普通に笑ったりするけど、私はこらえてしまう。

おっしゃるようにアメリカ人旦那は毎日、それこそ電話でもなんでも「I love you」を言ってくれますが、私は「どうも」で済ませてしまう( ̄▽ ̄;) 照れくさくて、そんなもん言えるかぁっーーー、が正直なところです。
人前でも平気で言いますもんね、こちらの方々は( ̄▽ ̄;) 

つまり、私は人に愛想をふって笑うように育ってはおりますが、自分の本当の気持ちを素直に表現することができない人間である、と思います。

なんか、書いていて、そりゃあシリウスも私のトレーニングにはやる気をみせないわなぁ・・・と、思いました、あはは( ̄▽ ̄;)

いやぁ、自分を見直す、大変良い内容でした。

頑張って、シリウスへの愛情表現を盛り上げる練習します!
by ボーダーママ (2010-04-24 00:23) 

takuyashimomura

harukazeさん

いえいえ、毎度コメント有難う御座います。犬のことばかり書いているのに、いつも見てくれて有難う御座います。そういった友人がいるから頑張る価値もあるのだと思います。

ところでいまいち頂いた英語の意味が解らないです。
どうやら英語の勉強不足です。
by takuyashimomura (2010-04-24 01:18) 

takuyashimomura

私は人に愛想をふって笑うように育ってはおりますが、自分の本当の気持ちを素直に表現することができない人間である。

とても共感できる内容ですね。日本人って生まれながらにして、こういう環境にあるのだと思います。また、私自身京都よりの大阪だったので、体裁は良くしておこうという発想はやはり基本的なマナーとして持っているような気がしますね。

いつもコメント有難う御座います。

感情を出すのがいいか悪いかは、その両面がありますよね。人間生活でも同じだと思います。素直に表現する事があまり良しとされない日本では、中々自分らしく生きるというのは難しいですが、それでも犬がいたからそういった「自然」を感じることが出来るのだと思います。

シリウスが与えてくれる笑顔や楽しさを犬に対しては、そのままリターンさせてあげては如何でしょうか?彼に貰っている力というのを素直に返してみてください。そうすれば、上手くいくかもしれません。

犬の仕事をする上で、「自分に正直」でないと仕事にならないと思います。だからこそ、この仕事を選んだのだなと実感でき自分自身の未来は明るいですね。その分、しんどくて真剣さが要求されますが、良い仕事だと思います。

是非、愛情表現してあげて下さいね。無理にする必要は無いですから、楽しんで表現してみてください。
by takuyashimomura (2010-04-24 01:25) 

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