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イギリス式 ガンドッグ・トレーニング ~実践編 その2~ [Gun Dog]

Tonyの黒ラブは、「凄い」の一言でした。

「賢い」と表現しがちですが、どうも「賢い」は元々の頭が良い様に解釈されがちなので、ここでは「凄い」を使いたいと思います。

良くトレーニングされた犬というのは、こういうものだと改めて実感しました。馬と同じで、ハンドラーが多少下手でも(この場合は僕です)しっかりと指示に従うという点、驚きました

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この日の午後は、Tonyについてのレッスンだったので、ラブラドール組ではなくセター・スパニエル組に合流する事に。午前中にみっちりトレーニングした「Stay」を使いながら、おもちゃを使っての「Fetch」のトレーニングを重点的に行います

その前のTonyのデモンストレーションが「凄い!」んです。これが本来の狩猟犬の力

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デモンストレーション内容

①おもちゃを利用しての犬の集中力の持たせ方について

②ホイッスルと号令を一緒にかける事によって、Gun Dogにおいて大切な「遠くでもシグナルを理解させるよう」にする。(号令が届かない場所では、ホイッスルで指示を出すため)

③おもちゃを投げずにハンドシグナルのみで、犬を遠くまで走らす
・ホイッスルとハンドシグナルで、犬を一定の場所で止め座らせ、待たせる。→おもちゃを投げてリワード。

④広場の端へ犬を連れて行き、座らせて待たせる。と、その後自分も広場の反対側の端まで歩く。(待て)
・行き着いたらホイッスルで犬を呼ぶ。
・走ってきた途中でホイッスルとハンドシグナルで犬を好きな場所で止める。座らせてリワード。

⑤再び広場の端まで歩いていくが、真ん中あたりでおもちゃを左右の端へ投げ終えて行き着く。
・ホイッスルで犬を呼ぶがまたしても、途中で犬を止めて座らせる
・先程左右へ投げておもちゃに対して、ハンドシグナルとホイッスルのみで取りに行かせる
手を左へ傾けると犬は左へ。取り終えて、元の場所に戻らせ手を右に傾けると右へ

動画ではないので伝わりにくいかもしれませんが、犬が人の思うが侭に指示通り動いています

こんな光景は初めて見ました。日本でも「凄いなぁ」とか、Dog Danceでも「綺麗だなぁ」とか思うことはあっても「口があんぐり」とはこの事です。

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その後、この犬を使って「Heel Work」や「Sit」の基本的な号令を試させてもらいましたが、集中力が他の犬とは全然違います。「絆」も勿論ですが、訓練された犬の底力を改めて思い知らされました

この能力を家庭犬に使わない手はない

さすがに打ち落とした鳥を拾って持ってくる技術は必要ないですが、ぴったり飼い主について歩いたり、思いのままに「Stay」させたりできる事は、どの家庭でも自慢の犬になるのではないでしょうか

こういった成功例を、日本でももっともっと見たいですね。本当に素晴らしい「犬と飼い主の絆」増やしていきたいです。
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ManSteflat

はじめまして。ロンドンの郊外、リッチモンドパークの近くに住み、犬を2匹飼っている者です。
犬種は、フラットコーテッドレトリーバーで2匹とも雌で、4歳と1歳になります。母と娘です。
ガンドッグトレーニングでグーグルしてみたら、しもたくさんのブログにヒットし、大変興味深く読ませていただきました。
1歳の子の父親は現役の狩猟犬で、その血を引いたのか、彼女は母犬と違い、比較的落ち着いていて(フラットは興奮するので有名ですよね)、コマンドもよく入るような気がしています。
それで、私と犬との絆を深める、本来持っている能力を使うことで満足感を与えられる、という利点を考え、フィールドトレーニングなどをやってみようかなと思っていました。
ただ、うちは普通のサラリーマン家庭で狩猟をする予定は全くありません。実際に今回取材されたようなコースに参加したとして、ちょっと温度差が有るかな、とか、ちょっと迷いがありましたが、しもたくさんがおっしゃるように家庭犬でも応用できることが沢山ありますよね。
これからも記事を楽しみにしています。

by ManSteflat (2011-01-13 23:49) 

takuyashimomura

ManSteflatさん

初めまして、コメント有難う御座いました。

リッチモンドパークにて犬を2匹。素晴らしいですね。

しかもフラットコーテッド。。。僕の理想の生活をされていて羨ましい限りです。

サラリーマン家庭でも、フィールドトレーニングをされていらっしゃる方多いですよ。是非、第一人者になってみてください。

英語とルールなどの壁がありますが、面白い人とリッチな方々が多いので楽しい人脈作りになるかも知れませんね。

お薦めいたします。

これからも応援宜しくお願い致します!
by takuyashimomura (2011-01-18 01:55) 

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